予習復習は、森を征服する助けー全体と部分ー
「予習・復習ってやらなきゃダメ?」 これは、生徒からよく聞かれる質問です。 決まって私は、「強制じゃないよ。でも、やるとより理解が進むよ」と告げます。 例えで考えてみましょう。 目の前に、未知の森があるとします。 明日、ガイドが森を案内してくれる予定になっています。 そうは言っても、一度案内されたら後は1人で森を抜けなければなりません。 さて、あなたはどうするでしょうか。 森の入り口には、全体マップがあります。 例えば、ここに小屋があって、ここに橋があって…という具合です。 予めあなたは、明日に備えて全体マップを眺めておくことにしました。マップを指でなぞってみたり、ポイントを声に出して読んだりしました。 翌日、ガイドと共に森を歩きました。先日に予めマップを見ていたので、「次は小屋だな」「次は橋だな」と予測しながら進むことが出来ました。それだけでなく、実際に森に入ると、自分が通りにくいポイントを知ることが出来ました。森を抜けて、あなたは実際のポイントだけでなく、苦手な道についてもよく知りました。 次に1人で森に入ると、ポイントは大方分かっているので、苦手な道を克服することによりエネルギーを注げました。 こうして、あなたは森を征服することが出来ました。 いかがでしょうか。 ガイドは先生を表しています。 つまり、授業前に予習して全体像を眺めておくと、授業中により苦手なポイントを発見しやすくなります。さらに復習をすると、より苦手なポイントを克服しやすくなります。 もちろん、ご本人によって分野の得意度は異なります。予習復習をしなくても簡単に征服できる分野もあるかもしれません。また、時間や余裕が無い場合もあるでしょう。 とはいえ、予習復習を心掛けると、より苦手なポイントを見つけやすくなるだけでなく、苦手を潰す機会が増えます。さらには、ケアレスミスを減らすことも期待できます。なぜなら、予習復習は徹底した征服の正攻法だからです。 まず、予習で全体を眺める。 次に、授業で全体と部分を知る。 最後に、復習で部分を詰める。 いわば、ヘリコプターでザックリ森を眺めたり、運動靴でジックリ木を見つめたりする作業をするのです。 全体と部分という視点で勉強に取り組むと、予習復習は効果をより発揮します。ぜひ、お試しください。